海外での妊活お薬事情

体外受精を行う時、まず選ばなければいけないのが刺激法。

 

低刺激法にするのか高刺激法にするのか。

 

日本で体外受精を行う場合、(自論ですが)卵巣機能がそれほど悪くない限りどちらの方法をとっても良いと思います。

 

しかし、海外、特にアメリカで体外受精を行う場合は高刺激は避けた方が良いと思っています。

なぜなら

日本とアメリカの高刺激には大きな違いがあるからです。

その大きな違いとは

”注射量”のことです。

 

 

高刺激の場合、通常FSH製剤やhMG製剤を毎日打つことになります。

日本で”高刺激”というと1日あたりに打つFSH量は

多くても300単位(アメリカで言うと300IU)。

しかし、

アメリカの高刺激はその倍、

600単位を打つ病院が少なからず存在します。

これは

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

を引き起こしかねない量です。

また、

注射を打てば打つほど

採卵数が増えるから

妊娠しやすいと思われがちですが

そうではないです。

 

注射量と受精卵の質、妊娠率との関係を調べた論文はたくさんあります。

その多くの結論は、

”注射量がければ採卵数は増えるが、良好な受精卵の割合や妊娠率は変わらない。

またはやや低くなる”

と言う結果でした。

その理由の1つとして、

注射を多く打つことで質の悪い卵胞までも育てているのではないかと言うことです。

 

 

要するに、

アメリカでの高刺激は

メリット(採卵数)よりデメリット(費用、質に良い受精卵の割合、OHSS) の方が大きいように思えます。

 

だからと言って低刺激を推奨したいわけではありません。

年齢が30代の方やAMHが良好な場合は

低刺激では勿体ない方が多いような気がします。

 

そういう方が、

アメリカの妊活病院で体外受精を希望する場合

多くても1日300単位(私の推奨は150単位ですが)までの注射量である

”マイルド”刺激

をお勧めします。